印刷用語集

CCM

コンピューターカラーマッチング(Computer Color Matching)の略で、コンピューターと測色機を用いて色合わせを行うことをいいます。色のデータが数値化されるため、オペレーターの勘や経験に頼ることなく、いつも正確な色合わせをすることができます。

CIDフォント

CIDはCharacter IDentifierの略。アドビシステムズ社によって開発された、OCFフォントに代わる和文ポストスクリプトフォントの新しい形式です。OCFフォントよりも容量が小さく、出力が早いという特徴があります。

CMYK

色の表現方法のひとつ。Cyan(藍色)、Magenta(深紅色)、Yellow(黄色)、blacK(黒)の配合比率を変化させて、すべての色を表現する方法です。黒をより美しく印刷するために、理論上すべての色を表現できるCMYに黒を加えたものとなっています。

CTP

コンピューター・トゥ・プレート(Computer To Plate)の略で、従来のように印刷用版の作成にフィルムを使うのではなく、コンピューターで作成されたデータを直接刷版(ダイレクト刷版)する仕組みです。アミ点のかすりや太りの発生が避けられる、印刷工程が短縮される、ゴミやホコリの影響を受けにくいなどのメリットがあります。

DDCP

Direct Digital Color Proofingの略で、最終データからフィルムを介さずに、直接作成された校正物(または作成する工程・装置)のことをいいます。色調のムラがほとんどなく、色再現が安定しているのが特徴です。

DTP

Desktop publishing(デスクトップパブリッシング)の略で、印刷物のレイアウトやデザインなど、編集に際して行う各種作業を、Adobe InDesignやAdobe Illustratorなどのソフトを使ってパソコン上で行い、プリンターで出力することをいいます。

当社におけるDTP制作体制については、下記をご参照ください。

  • 編集ソフト Mac/Win CS5対応
  • Win→Mac変換ソフト(アバナス マルチスタジオ)
    ワード、エクセル、パワーポイント、一太郎、編集長などに対応
  • デザイン制作
  • 通信による入出校処理の対応
  • 使用フォント モリサワ(ニューCID)23書体
    フォントワークス(ニューCID)26書体
    ダイナフォント(ニューCID)150書体
  • オンデマンドプリンター DocuColor 5151P

FMスクリーン印刷

FMはFrequency Modulation(周波数変調)の略で、アミ点の密度を変化させることで色の濃淡を表現する印刷方法です。モアレやロゼッタパターンが発生せず、高精細な表現ができるのが特長です。一方で、1つ1つのアミ点が細かいため、印刷時のわずかな環境変化に影響を受けやすいという短所があります。

OCFフォント

OCFは、Original Composite Fontの略。欧文に比べて膨大な文字量を扱う和文に適したフォントで、CIDフォントが開発されるまで主流となっていたフォントです。現在は販売されていません。

PS版

PSは、PreSensitizedの略。アルミ版に感光液をあらかじめ塗布したものです。製版用フィルムを密着させて露光させると、感光液の成分が化学変化し、平版印刷の版ができあがります。

UV印刷

紫外線(Ultra Violet ray)で乾燥するUVインクを使った印刷です。油性インクを使った印刷よりも速乾性があるため納期短縮が図れ、素材を選ばず、摩擦にも強いのが特徴です。

WYSIWYG

「見たままを得る」という意味の、What You See Is What You Getの略。ディスプレイに表示されている文章のレイアウトがそのままのイメージで得られる(印刷できる)、ユーザーインターフェイスの概念です。

アウトライン化

フォントを文字データではなく図形化することをいいます。画像データになることで、自由に縮小・拡大、変形させたり、データの作成側と出力側のフォント不一致による、文字化けなどのトラブルを回避することができます。

アウトラインフォント

フォント形式のひとつ。文字の形をアウトライン(輪郭)のデータで保存しているため、ドットフォント(ビットマップフォント)に比べて拡大・縮小に強いのが特徴です。

アミ点

イラストや写真のような色の濃淡があるものを、印刷物上に表現するときに用いられる小さな点のことで、ドットとも呼ばれます。アミ点の面積や密度によって、印刷物の見た目が大きく変わります。

色かぶり

カラー原稿の変色や撮影条件によって、全体または部分的に、ある色の傾向が強くなってしまっている状態のことをいいます。

色校正

印刷時に色が正しく再現されているかを確認する作業のことをいいます。少部数を実際に印刷することで、色の表示のされ方に違いが大きいディスプレイでは分かりにくい、印刷物の本当の色合いを確認できます。

インクジェットプリント

インクを、ノズルを使用して直接紙に印刷するプリント方法です。印刷コストが比較的安く、見当精度も高いのが特徴です。

ウエット印刷

多色印刷機を用いて、2色以上を連続して印刷する際に、1色目に印刷したインクが乾かないうちに、次の色を刷り重ねる印刷方法です。機械に通す回数やインクの交換回数が少なく済むため、大量印刷に適しています。

裏移り

上下にある印刷物の接着している部分でインクの転移が発生してしまい、汚れとなってしまう現象です。ブロッキングとも呼ばれます。

追い刷り

同じ印刷物において、印刷を2回以上行うこと。輪転印刷は紙の伸縮が発生するので、主に平台印刷で行われることが多く、店名刷りなどでよく使用されます。

オフセット印刷

版面のインクをブランケットと呼ばれる転写体に移し、このインクを印刷物に転写する印刷方法です。水なしオフセット、簡易オフセットなどの種類があり、印刷用途によって使い分けられています。

折り加工

名前の通り、印刷物を折る加工のことです。二つ折りや三つ折り、観音折りなど、さまざまな折り方があります。パンフレットやDM、メニューなど、さまざまな印刷物で使われる加工です。

オンデマンド印刷

DTPソフトやプリンターを使って、必要なときに必要な量だけ印刷するシステムです。部分的な修正を行った印刷物や、少部数の印刷を行いたいときに適しています。

カラーマネジメント

カラーマネジメントとは、画像を扱う機器(ディスプレイやプリンター、デジタルカメラなど)間の細かな色の違いを調整し、どの機器を用いても同じ色が再現されるようにするためのシステムです。

当社においても、各機器のカラーマネジメントを徹底しています。印刷機のドットゲインにも配慮した色合わせを行い、校正紙と印刷物の仕上がりの違いなどによるトラブルを最小限にしています。さらに、面付け後のデジタルデータをCIP3データに書き出し、印刷機のつぼ調整コントロールと的確なインク量の自動化を行い、見当精度、アミ点の再現性、ゴミ真空ムラなど、従来の諸問題を解決しました。

蛍光インク

蛍光顔料を使うことで、人の目に印刷部分が蛍光を発しているように感じさせるインクです。インパクトのある表現ができますが、耐光性に劣るため、屋外で使用される印刷物には適していません。

化粧裁ち

チラシ、ポスターなどの印刷物を正式なサイズにするために4方を断裁(書籍の場合は3方の場合もある)することをいいます。通常、印刷物は仕上がり寸法よりひと回り大きな用紙を使用しているため、この加工が必要となります。

ゴースト

印刷時に、インク過剰・不足となる部分ができてしまい、もとは同じ色でも印刷物に濃淡が発生する現象のことをいいます。

コート紙

顔料や接着剤などの塗料を塗ることで、表面を平らでなめらかにした紙です。光沢性があり、写真をきれいに表現することができるため、チラシやパンフレット用の紙として多く用いられます。

コントラスト

画像の明暗の差をいいます。差が大きい場合は「コントラストが強い」「コントラストがある」といい、差が小さい場合は「コントラストが弱い」「メリハリがない」などといわれます。

刷版

インクが乗る部分をフィルム原版から焼き付けた、印刷時に使用される版のことです。感光剤を塗布したアルミ版などが用いられます。

製本加工

書籍やチラシ、パンフレットなど、印刷物を目的の形にするための仕上げで、印刷物工程における最後の工程です。袋裁ち、四方裁ちなどの断裁加工、二つ折り、三つ折りなどの綴じ加工のほか、穴あけや目入れなど、多種多様な加工があります。

耐光性インク

紫外線の影響を少なくする成分を混ぜ合わせたインクです。褪色にかかる時間を長くすることができ、屋外で使用される印刷物に適しています。通常のインクと組成が異なっているため発色に違いが出ることがあるので、使用するときは校正刷りの段階から耐光性インクを使用して色合いをチェックします。

褪色

日光や蛍光灯などの光に含まれる紫外線によって、インクの色が淡く変化すること。光以外にも、温度、湿度、雨滴などで促進することもあります。色によって褪色の進み方は違い、蛍光インクは特に褪色しやすい傾向があります。

特色

印刷で使用されるCMYK(基本の4色)の組み合わせでは表現できない色を表現するために特別に作られたインクのことをいいます。

綴じ加工

雑誌やマニュアル、パンフレット作成時に必要となる、複数の紙を綴じあわせて1冊の本に仕上げる加工です。ページを開いた状態で中央部分に沿って針金でとめる中綴じ加工や、針金を使わずに糊でとめる無線綴じ加工など、いろいろ加工方法があります。

ドットゲイン

刷版への焼き付けや、用紙への浸透の仕方によって生じるアミ点の太りのことをいいます。ドットゲインが多く生じるとインクがのりすぎるため、印刷物の仕上がりバランスが悪くなってしまいます。なお、ドットゲインと反対にアミ点が縮小することは、ドットロスといいます。

ドライダウン

時間の経過とともに印刷物のインクが乾燥することで、ツヤが消えたり、色が浅くなってしまう現象のことをいいます。鮮やかな色、濃度の高いものほど、ドライダウン量が大きくなる傾向があります。

トラッピング不良

先に印刷したインクの上に、次に印刷したインクがうまくのらないことをいいます。トラッピング不良が発生すると、インクの乾きに時間が掛かるだけでなく、色ムラの発生やインクがはがれやすくなってしまいます。トラッピング不良が極端な場合は、後に印刷したインクが先に印刷したインクを取ってしまう、逆トラッピングという現象が起こります。

ドロップアウトカラー

人の目には見えるものの、光学的に文字を認識する機械では読み取れない反射性の色、またはインクのことをいいます。

中綴じ

一般的な綴じ加工のひとつで、ページを開いた状態で、折り目に沿って表紙と同時に針金で貫通して綴じる方法です。雑誌、パンフレットなど、いろいろなケースで利用されますが、厚い用紙やページ数が非常に多いものを綴じたいときにはあまり向いていません。

プロセスカラー

印刷の基本となる、シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)、黒(blacK)の4色のことです。それぞれの英表記から1字ずつとってCMYKと呼ばれる場合もあります。

ベタ濃度管理

適切なベタ濃度(インクが濃度100%で印刷された状態の色の濃度)で印刷するために行われるインクの調整作業のことです。濃度計という測定器を使って、インクの濃度をチェックし、色を濃くしたい部分はインクを多めにし、薄くしたい部分は少なめに流し込むことで調整を行います。

ポストスクリプトフォント

アドビシステムズ社が開発したポストスクリプトというページ記述言語をもとに作られたフォントです。Type0、Type1、CIDフォントなどいろいろな種類があります。

モアレ

規則的なパターンが刷り重なったときに発生する干渉じまのことをいいます。ストライプやチェック柄で発生しやすい傾向があります。

ヤレ

印刷や製本加工などの過程で、色がうまく出ていないなどの理由で製品として使用できなくなった印刷物のことをいいます。

ローラー目

凸版印刷やオフセット印刷において、インクを着けるローラーが回転するごとに生じる着肉ムラのことをいいます。

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